長年家庭やオフィスで大切な資産を守り続けてきた金庫ですが、引っ越しや遺品整理、あるいは老朽化による買い替えなどで不要になった時、その重厚で堅牢な作りが仇となって処分の仕方に頭を悩ませる人は非常に多く、普通のゴミとして出せるのか、それとも特別な手続きが必要なのか、正しい知識を持っていないと回収を断られたり高額な費用を請求されたりするトラブルに見舞われる可能性があります。まず大前提として知っておくべきことは、耐火金庫はその構造上、鉄などの金属だけでなくコンクリートや気泡コンクリートといった特殊な断熱材が内部に充填されているため、自治体の粗大ゴミ回収では「処理困難物」として指定され、回収を受け付けていないケースがほとんどであるという事実であり、無理にゴミステーションに出しても収集されずに放置され、不法投棄として問題になることさえあります。したがって金庫を処分するための正しいルートとしては、主に「購入した販売店に引き取ってもらう」、「金庫専門の回収業者に依頼する」、「不用品回収業者に依頼する」という三つの選択肢が挙げられます。購入した店舗が分かっている場合は、新しい金庫への買い替えを条件に古い金庫を下取り・回収してくれるサービスを利用するのが最もスムーズですが、古い金庫で購入店が不明な場合や既に店舗がない場合は、専門業者や不用品回収業者を頼ることになります。ここで注意が必要なのが悪徳業者の存在であり、「無料で回収します」とアナウンスしながら街中を巡回しているトラックなどに安易に依頼すると、荷台に積んだ後で高額な作業料を請求されたり、回収された金庫が山中に不法投棄されたりするリスクがあるため、必ず「一般廃棄物収集運搬業」の許可を持っているか、あるいは古物商の許可を持つ信頼できる業者を選び、事前に見積もりを取って料金体系を確認することが自衛のために不可欠です。また、金庫の中身は処分前に必ず空にしておくことが鉄則であり、万が一重要な書類や貴金属、現金などが残ったまま処分してしまうと取り返しがつかないことになりますので、回収当日には業者任せにせず、自分の目と手で内部を最終確認し、扉を開けた状態で引き渡すのがマナーでありトラブル防止の鍵となります。
金庫を処分したい時の正しい回収方法と注意点